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中秋の名月

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深夜0時を超えた
明日という真夜中

飲んだくれは
きのうを引きずるから
25時は25時
未だに 今日 です


さて
天空を見上げたら
充ち足りた
黄金の丸い月がおるのです

夜光虫を除いたら
一般常識のある人は
もう
眠りについているのでしょう

だーれも見てはいないのに

月はこれでもか!と
光を放ってます

誰に向かって光るのかい?

と尋ねても

知るか!

とそっけないのです


その潔ぎの良い悲哀が
アーティストという人間の
悲哀に似ていて
ぐっと親近感を覚えます

悲しいね
哀しいね
でもあなたに負けないように
誰に見られていなくても
僕も
光を放つよ

つぶやきました



…その昔
岡山県の山の深いところにある
お寺でコンサートをやりました

休憩の合間に
外へ出ると
まったく なんにもない 夜空に
やはり 充ち足りた 丸い月が
ありました

生きる勢いを
喪いかけていた折
その光は
希望にみえました

なんだかわからないけど
生きなきゃ と 思いました

爾来
大阪という
「空のない都会」で息づきながら

息が詰まりそうになった時

おもむろに
あの日の満月を捜します

淀んだ空の何処かに
あの日の満月が
きっと
おるんだと

観えない 黒い月が
僕を 励ましてくれてるんだと

そのように思うのです


…今日の 黄金丸は
しかし
あの日の 僕の背中を押した
満月にすごく似ていて

うれしくなりました



「黒い月」

砂で作った お城が
雨の中 ボロボロと
壊れてくのを 幼い
子どもが見ていた

何故?瞳を濡らす涙
嗚呼!人生の哀しさを
なんとなく 知ったのだろう

振り向いたら 足跡が
ひとつもなかった
歩き続ける男も
ふと立ち止まった

突然!背中を襲う不安
嗚呼!悪魔が今日と明日を
繋ぐ橋を ぶっ壊しそうで

黒い月を いつもさがすのは
僕は 僕の ために生きてること
忘れたくは 決してないから
今夜も黒い月を さがしてる

手のひらであたためてた
幼き日のゆめが
手のひらを開けてみると
金に染まってた

今更!こぼる涙も無いが
嗚呼!仕方がないさの呪文を
何度 唱えればいいのか

夜の闇の 何処かにあるという
黒い月を 捜し続けてる
いきる ことは 切なすぎるよね
今夜も 黒い月を さがそうよ

黒い月を いつもさがすのは
僕は 僕の ために生きてること
忘れたくは 決してないから
今夜も黒い月を さがしてる
by skoproject | 2014-09-09 01:48
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